幼児のテレビ・動画・スマートフォン・タブレットの時間について、WHO(世界保健機関)は2019年のガイドラインで、1歳未満と1歳は座って見る画面(スクリーン)の時間を推奨せず、2歳は1時間以内(少ないほどよい)、3〜4歳も1時間以内としています。あわせて、1日を通じて体を動かす時間を確保し、質のよい睡眠をとることが示されています。
この記事では、WHOの5歳未満向けガイドラインと、こども家庭庁の幼児の食生活支援ガイドにある画面時間の扱いをもとに、家庭での考え方をまとめます。
(確認元:WHO「To grow up healthy, children need to sit less and play more」2019年4月24日、「WHO guidelines on physical activity, sedentary behaviour and sleep for children under 5 years of age」、こども家庭庁「幼児期の健やかな発育のための栄養・食生活支援ガイド」。確認日:2026年10月6日。日本語は筆者の訳です)
年齢別のWHOの推奨
| 年齢 | 座って見る画面の時間 | 体を動かす時間 | 睡眠(昼寝を含む) |
|---|---|---|---|
| 1歳未満 | 推奨されない。座っている時は、大人と一緒に読み聞かせや語りかけをする | 1日に何度も、いろいろな方法で。床での遊びが中心。まだ動けない子は、起きている間にうつぶせの姿勢を合計30分以上 | 0〜3か月:14〜17時間、4〜11か月:12〜16時間 |
| 1〜2歳 | 1歳は推奨されない。2歳は1時間以内(少ないほどよい) | 1日に合計180分以上(強度は問わない)。うち中強度以上の活動を含める | 11〜14時間。寝る・起きる時刻を規則的に |
| 3〜4歳 | 1時間以内(少ないほどよい) | 1日に合計180分以上。うち60分以上は中〜高強度 | 10〜13時間(昼寝を含んでもよい)。寝る・起きる時刻を規則的に |
共通して、1回に1時間を超えて、ベビーカーやハイチェア、抱っこひもなどで体を拘束された状態にしない、長い時間座り続けさせない、座っている時は、保護者と一緒に読み聞かせや語りかけをする、ことが勧められています。
WHOのガイドは、「sedentary screen time(座っている間の画面の時間)」を対象にしています。体を動かすゲームの扱いなどは、ガイドの対象を確認してください。
日本のガイドでの扱い
こども家庭庁の「幼児期の健やかな発育のための栄養・食生活支援ガイド」には、3歳頃の生活リズムの項目で、次のように書かれています。
- テレビやビデオを見る、ゲーム機やスマートフォン・タブレットなどを使用する時間は、なるべく短い方がよい
- 1日(平日・休日)に平均で2時間以上使用している場合は、外遊びの習慣をつけ、空腹状態で食事を迎えられるように支援する
- 食事の時間を決め、30分程度で終了にするなど、食事の環境を整える
つまり、画面を見る時間は、食事・睡眠・外遊びの時間とつながっています。画面時間だけを数字で制限するより、生活のリズム全体を整えるという見方が、日本のガイドにも示されています。
家庭でできる工夫
- 食事の時間を決める:30分程度で終了にするなど、食事の環境を整える(こども家庭庁のガイド)。食事中は画面を消す、という方法もあります(一般的な方法)
- 寝る前は画面から離れる:就寝の時刻を規則的にし、睡眠時間を確保する(WHOの睡眠の推奨にもとづく考え方)
- 外遊びの時間を先に決める:体を動かす時間(1日合計180分以上)を、画面の時間より先に確保する
- 一緒に見て、話しかける:座って画面を見る時間は、保護者と読み聞かせや語りかけをする時間と入れ替える方法があります(WHOは、座っている時の読み聞かせを勧めています)
タブレット教材を使うなら
幼児向けの通信教育には、タブレットを使うものがあります。使う時は、上の画面時間の目安と、学ぶ内容・年齢・費用・退会の条件を、先に確認しておくと安心です。選び方の確認項目は幼児の通信教育の選び方|年齢・費用・退会の条件を確認する4つの観点にまとめています。
小学生のタブレット学習で、目の健康のために気をつけることはタブレット学習と目の健康、文字への関心の育て方は幼児のひらがなは、いつから?で説明しています。
気になる時は
画面を見る時間が長く、睡眠・食事・遊びに影響が出ている場合は、かかりつけの小児科、保健センターの育児相談、保育所・幼稚園の先生に相談してください。この記事は一般的な情報で、個別の診断や指導の代わりにはなりません。
まとめ
- WHOは、座って見る画面の時間を、1歳未満と1歳は推奨せず、2歳は1時間以内、3〜4歳は1時間以内としている
- 体を動かす時間は1〜4歳で1日合計180分以上、睡眠は年齢に応じた時間を確保する
- 日本のガイドは、画面時間はなるべく短く、2時間以上の場合は外遊びと食事のリズムを整えるよう勧めている


