小学校入学前の準備は、文字や計算を先取りすることより、生活の自立や、人との関わり、自分で考えてやり遂げる経験を大切にすると、入学後の生活につながりやすくなります。文部科学省の幼稚園教育要領は、幼稚園修了時の具体的な姿として「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」(10の姿)を示しています。
この記事では、幼稚園教育要領の「10の姿」を手がかりに、家庭でできる入学前の準備をまとめます。
(確認元:文部科学省「幼稚園教育要領」(平成29年告示)。家庭での準備の例は一般的な内容です。確認日:2026年10月6日)
幼児期の終わりまでに育ってほしい姿(10の姿)
| 姿 | 要領の記載の要点 |
|---|---|
| (1) 健康な心と体 | 見通しをもって行動し、自ら健康で安全な生活をつくり出す |
| (2) 自立心 | しなければならないことを自覚し、自分の力で行うために考えたり工夫したりしながら、諦めずにやり遂げる |
| (3) 協同性 | 友達と思いや考えを共有し、共通の目的に向けて協力する |
| (4) 道徳性・規範意識の芽生え | してよいことや悪いことが分かり、きまりを守る必要性が分かる |
| (5) 社会生活との関わり | 家族を大切にし、地域の人と触れ合い、公共の施設を大切に利用する |
| (6) 思考力の芽生え | 物の性質や仕組みに気付き、考えたり、予想したり、工夫したりする |
| (7) 自然との関わり・生命尊重 | 自然の変化を感じ取り、身近な動植物を大切にする |
| (8) 数量や図形、標識や文字などへの関心・感覚 | 遊びや生活の中で親しみ、必要感に基づき活用する |
| (9) 言葉による伝え合い | 経験したことや考えたことを言葉で伝え、相手の話を注意して聞く |
| (10) 豊かな感性と表現 | 感じたことや考えたことを自分で表現し、表現する喜びを味わう |
要領は、これらを教師が指導を行う際に考慮するものとしており、到達しなければならない基準として示しているわけではありません。家庭では、子どもの姿を見る手がかりとして使えます。
家庭でできる準備の例
- 生活の自立(1・2):決まった時間に起きる、自分で着替える、トイレや手洗いを自分でする
- 人との関わり(3・4・9):あいさつをする、順番を待つ、自分の気持ちを言葉で伝える
- 身の回りの整理(2):自分の持ち物を準備する、片付ける
- 文字や数への親しみ(8):生活や遊びの中で触れる。名前を読んだり書いたりする
- 通学路の確認(1・5):一緒に歩いて、危ない場所や交通のきまりを確認する
文字への関心の育て方は、幼児のひらがなは、いつから?文字への関心の育て方、入学後の家庭学習の習慣づくりは、小学生の家庭学習の習慣づくりにまとめています。
教材や通信教育を使う時
入学前の準備として通信教育を使う場合も、子どもが楽しく取り組めるか、費用と退会の条件を確認して選びます。選び方は、幼児の通信教育の選び方|年齢・費用・退会の条件を確認する4つの観点、小学生になってからの家庭学習の方法は、小学生の家庭学習|タブレット学習・家庭教師の違いと選び方で説明しています。
まとめ
- 幼稚園教育要領は、幼稚園修了時の姿として「10の姿」を示している(指導の際に考慮するもの)
- 入学前は、文字や計算の先取りより、生活の自立と人との関わりの経験を大切にする
- 起床・着替え・持ち物の準備・あいさつ・通学路の確認など、家庭でできる準備がある
- 教材を使う時は、子どもが楽しめるか、費用と退会の条件を確認する


